2018.04.11
九州国博にて
足早に桜の季節が過ぎ去って いよいよ春本番
これから藤の花、つつじ、さつき、紫陽花・・・と
私たちの目を楽しませてくれる季節が今年も巡ってきます。
反面、昔から “目借時” なんていう言葉もある位
つい (˘ω˘) うとうと してしまう季節でもあります。
日頃からハッキリ、パッチリ気を付けて過ごしたいものです。
私の趣味というほどでもないのですが、
機会があると博物館や美術館に
足を運んで時間を過ごすことがあります。
ことさら陶芸品に造詣が深いとか、絵画に興味があるとか
骨董収集しているとか…そんな大それたものではありません。
一流の絵画や書、古い書物や調度品、発掘された埋蔵品等々
日頃接する事のない、それらの品々を実際に目にすると
古の生活を身近に感じることが出来、場合によってはその時の生活の臭いまで
漂って来ているように錯覚することまであります。
学校で習った事のある昔の人々や、書物などで目にするだけの著名な方々
受験勉強で一心に頭に叩き込んだ事のある〇〇時代の△△都市を
目の当たりにする事が出来た時の感動は、
時には言い尽くせない感動を感じる事さえあります。
4月8日(日) 九州国立博物館の『王羲之と日本の書』展に行ってきました。
正直、書道にはさほどの興味が無かったのでどうしようか迷っているうちに
最終日となり、思い立って駆け込みで行ってきました。
結果 とても感銘を受けました!!
今回の展覧会には国宝や重要文化財に指定された書が殊の外多く展示されていました。
最澄、嵯峨天皇、後鳥羽天皇の直筆の書(いずれも国宝)を間近で見ることが出来
文字通り教科書でしか出会えなかった歴史上の人物と直接接することが出来ました。
中でも心から感銘を受け、衝撃を受けた展示が
後鳥羽天皇(上皇)の“御手印置文(おていんおきぶみ)”という書です。
後鳥羽天皇は平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて生きた方で、
鎌倉幕府から政権を取り戻そうと承久の乱を起こし、
敗れて隠岐の島へ島流しとなり、遠流の地で崩御されるという
数奇な生涯を生きた天皇です。
この書はその亡くなる13日前に部下にしたためられた書状で
両手の朱印が鮮やかに書の上に印されていました。
どのような思いで朱印を押されたのか・・・
今も見る事の出来る、その掌の皴の一筋一筋に
後鳥羽天皇の思いが込められているかのような錯覚にとらわれました。
思い立って行ってみて本当に良かったと思います。
次は、今福岡市博物館で催されている
レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展に行く予定です。
今度はレオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロに会ってきます。
16世紀のイタリア フィレンツェを堪能してきます。
佐護